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08月03日朝日新聞朝刊記事一覧へ(朝5時更新)

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中学入試特集

これで完璧!入試への備え

point4体調管理

免疫力を高め入試シーズンを乗り切る

乾燥対策は必須!試験当日の朝に向け体のリズムを整えよう

直前期、受験親子にとって心配なのは体調管理です。受験シーズンはインフルエンザやノロウイルスなどが流行する時期。小児科医の橋本興人先生に、自宅での対策について伺いました。

「予防の基本はこまめな手洗いとうがい、そして乾燥対策です。室内の空気が乾燥し湿度が30%を下回るとウイルスが増殖しやすくなり、のどや鼻の粘膜が過敏になって、せきが出たり感染しやすくなります。湿度は50〜60%に保ちましょう」

暖房をつけると、室温が上がると同時に湿度が低下。橋本先生は「就寝時、寝室で暖房をつけるときは注意が必要」と言います。

「夜中にせきが出やすい子どもは、寝室の乾燥が一因かもしれません。せきは睡眠の質を下げ、体力も消耗します。寝室に加湿器を置くか、のどを潤すためにマスクをして寝ると良いでしょう」

インフルエンザをはじめとするウイルスは、体の免疫力を高めることである程度抑え込めるため、「バランスの良い食事と適度な睡眠が大事!」と強調します。

「たんぱく質、ビタミン、炭水化物のバランスがとれた食事をとることで免疫力は高まります。ノロウイルスが気になる方は、貝類などの生ものは極力避けるようにしましょう」

入試当日、最高のコンディションで臨めるよう、朝食を食べ終える時間にも気をつけたいところ。食後30分くらいは副交感神経が優位になり、眠気に襲われます。志望校の入試が午前9時にスタートするなら、7時には食べ終える習慣をつけておくことをおすすめします。朝食は体のリズムを調節するためにも大切なので、朝食抜きは避けてほしいですね」

睡眠をしっかりとり、朝の光を浴び、体内のリズムを正しておくのも大事だと言います。

「平日と休日で、就寝時間と起床時間を一定にしておきましょう。入試当日は朝6時に起きる必要があるなら、その前から毎朝6時に起き、体のリズムを整えていきます。カーテンを少し開けたまま就寝し、朝日が射し込むとともに目覚める環境づくりもおすすめです。日頃から体のリズムを調整しておけば自律神経が整い、入試当日も落ち着いた状態で試験に臨めるでしょう」

家族の健康管理も重要。予防接種を全員受けてストレスケアは万全に

直前期は受験生だけでなく、親や兄弟の体調管理も重要です。

「現時点で家族の誰かがインフルエンザのワクチンを接種していない場合は、できるだけ早く接種しましょう。もし家族が病気になっったら、受験生への飛沫感染を防ぐための対応が必要です」

ノロウイルスは嘔吐物などの処理を徹底することが大事です。

「事前に薬局で消毒用の次亜塩素酸ナトリウムを購入しておくと安心です。キッチンや洗面台から嘔吐物を取り除いた上で、次亜塩素酸ナトリウムで殺菌・洗浄しましょう」

一方、受験生が体調を崩したときは「勉強を中断し、休養するように」とアドバイスします。

「インフルエンザ以外のウイルス感染は特効薬がなく、自分の体の免疫で抑え込むしかありません。これまで以上に栄養管理や睡眠時間の確保、部屋の換気対策などを徹底することが大切になります」

直前期は机に向かう時間が増え、ストレスフルになりがち。適度に体を動かすことで、血液の循環が良くなり、リフレッシュにつながります。

「時間調整がなかなか難しいとは思いますが、読書やゲームなど、好きなことに没頭できる時間を少しでもつくってあげることは大事だと思います。気持ちが和らぎ、直前期の勉強も乗り切れるのではないでしょうか」

お話を聞いたのは

橋本 興人先生
医療法人社団ナイズ
キャップスクリニック武蔵小杉 院長

企画制作:朝日新聞社メディアビジネス局広告特集